『ウルトラセブン』というSFドラマとは、いったいどういうものだったのか――。
放映開始から55年のアニバーサリーイヤーに際し、改めて『ウルトラセブン』を再検証し、見つめなおす。『ウルトラセブン』放映開始55周年を記念した書籍が、竹書房にて鋭意制作中です。
脚本家の直筆メモや原稿といった貴重な一次資料の解説や絵コンテ研究、未公開スチール、未映像化脚本及びメモの詳細、さらには雑誌やマーチャンダイジングに使用されたイラストギャラリーなど……あらゆる角度から『ウルトラセブン』を再検証いたします。
刊行:竹書房
正式なタイトル・価格・発売時期は、続報をお待ちください。
《企画・構成・編集・執筆 担当コメント》
放映55周年記念 ウルトラセブン記録集(仮称)刊行にあたって
企画・構成・編集・執筆 岸川 靖
2021年春、わたしは円谷プロダクション社長(現・会長)である塚越隆行さんから、円谷作品の出版企画について相談されました。そのなかの一冊が、2022年秋に放映55周年を迎える『ウルトラセブン』(1967-68)の記念書籍です。わたしは『ウルトラセブン』が1978年に同番組の放映終了10年を迎えたとき、『ファンタステック・コレクション No.11 ウルトラセブン SFヒーローのすばらしき世界』を企画・構成しています。そのときは、登場キャラクター、メカニック、そして各話の詳細なストーリーを収録しました。特に各話ストーリーは、現在のように配信やソフトで気楽に鑑賞できる環境はなかったため、力を入れた部分です。完成台本に頼らず、録画したビデオを何度も観て、ドラマ構成やセリフをチェックし、本文を読んだ方の脳内にドラマが再生できることを目指しました。それから、45年が経ちました。その間、各社から同種の本や、さらに細分化した研究本も刊行され、正直、いま新たに本を作る意義が見えず、かなり悩みました。その結果として、45年前にやりのこしたことを追加し、さらに脚本家の直筆メモや原稿など、一次資料を再点検し、マクロの視点で『ウルトラセブン』というSFドラマが、どういうものだったのかを再検証しつつ、ヴィジュアル的にも楽しめるものにするという結論になりました。主な内容は以下の通りです。
1)円谷プロ文芸部・金城哲夫が書いた直筆メモにたどる、『ウルトラセブン』の設定、内容の変遷
2)特撮用絵コンテと完成画面の比較研究
3)公式アーカイブ及びプライベート・スナップからの未公開写真掲載
4)全48話鑑賞ポイントを詳細解説(欠番である第12話を除く)
5)現存するオリジナルプロップ・ミニチュア公開
6)未映像化脚本及びメモの詳細公開
7)最終回「史上最大の侵略」前後編 金城哲夫直筆原稿完全複製
8)放映時の雑誌、商品への使用イラストギャラリー
このほかにもいろいろ考えております。
現在鋭意、編集作業中です。ご期待ください。
※内容については変更する場合があります。ご了承ください。